足羽川・足羽山公園

福井市は、九頭竜(くずりゅう)川、足羽(あすわ)川、日野川の三大河川が形成した福井平野に発達してきた。その中心を貫いて流れる足羽川の市内中央部、板垣橋と新明里(しんあかり)橋の間の堤防約2キロに約700本のソメイヨシノの桜並木があり、4月10日頃満開となる。2~3日後には足羽山にソメイヨシノを中心に約3500本のサクラが咲き揃い人々の目を楽しませる。
JR福井駅より西へ10分ほど歩くと桜並木の中心幸橋へ出る。足羽川の左岸を上流へと板垣橋へ向かって歩いて約40分。下流新明里橋へ向かって歩くこと約30分。ピンク色の壮大なトンネルくぐりが楽しめる。これらのサクラは、戦災、震災で壊滅状態になった町の復興事業の1つとして昭和27~28年に植樹された老木である。
また、もう1つのサクラの名所足羽山は、桜橋または幸橋から西南に歩いて15分、足羽山を山裾に縫うようにある標高116.8メートルの足羽山の登山口へと向かう。愛宕坂か百坂の階段を上るか、孝顕寺(こうけんじ)坂を登る。この足羽山には約3500本のサクラがあり、大方は昭和26~27年に植樹されたソメイヨシノであるが、野生のヤマザクラやカスミザクラ、ウワミズザクラ、シキザクラなども自生している。見所の1つは足羽神社境内のシダレザクラで樹齢数百年、市の天然記念物に指定されている。

このほか、福井の礎を築いた継体天皇像や十数基にもおよぶ古墳群、市立郷土歴史博物館、市立自然史博物館などもあり、福井の文化、歴史、自然を満喫できる公園となっている。