打吹公園

倉吉のシンボル、標高204メートルの打吹山(うつぶきやま)の麓にサクラの名所打吹公園がある。打吹公園は、明治37年、大正天皇が皇太子時代に山陰の行幸を記念し、打吹山の麓に開園されたもので、今では、サクラ4,000本、ツツジ40,000本が植栽され、山陰随一のサクラの名所、名園として親しまれている。

成徳小学校を左に沿って進むと、打吹公園入口の桜並木が出迎えてくれる。この成徳小学校の敷地は、江戸時代、鳥取池田藩の家老荒尾家の陣屋跡で多行松の老木が歩道を覆いかぶさり、石垣に当時をしのぶことができる。

桜並木をくぐると、打吹天女伝説にちなんで命名された羽衣(はごろも)池があり、桜並木の坂道を抜けると、辺り一面、空はサクラの花で覆い尽くされ、まさに花曇りである。打吹公園のサクラは、ソメイヨシノである。

打吹公園を包む打吹山は、45ヘクタールの全面積をスダジイが優先する自然林で覆われ、樹齢500年を越えるシイ、タブノキなどの大木の極相林、自然生のツバキ林をはじめ220種余りの豊富な樹種に恵まれた照葉樹林である。

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